筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の診断を受けた後

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診断を受けた後②~今後の生活・傷病手当金等の制度の活用~

 

 前回、慢性疲労症候群の診断に至るまでの経緯です。

mpls55409.hatenablog.com

 

診断書を会社に提出しひとまず休職が決まったら、次に心配になるのが当面の生活・治療費の問題です。正社員であれば、会社の有給を使用したり病気休暇の間も給与が一部支給されますが、非正規雇用の場合は無給になってしまう場合が多いでしょう。

その場合、雇用保険傷病手当金を活用することになります。

 

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一定期間雇用保険をかけていた人が、仕事以外の病気やケガで働けなくなった時に給与の一部が支給される制度です。会社を3日続けて休んだ後4日目以降も仕事につけない場合、待機の完成となり4日目から支給対象期間となります。

慢性疲労症候群で仕事ができなくなってしまった場合、金銭面の不安を少しでも解決できなければ、せっかく休んでいても思うような治療ができなくなります。ひとりで悩まずに、病院のソーシャルワーカーなどに相談してみましょう。慢性疲労症候群の診断ができる医師は、比較的大きな病院の医師であることも多いので、看護師やソーシャルワーカーを置いた相談窓口を設けている場合があります。わたしも医療費で悩んだ際に相談したのですが、高額医療費制度の活用や、傷病手当金について、治療が長引いた場合の障害年金の申請のアドバイスなどが受けられました。

 

実際、わたしも慢性疲労症候群の診断を受けるまでに、大学病院での検査で1か月10万円近くの費用がかかってしまいました。お金の問題というのは誰にでも相談しにくいものです。なかなか相談しづらい、という場合は地域によって民間の相談窓口もあるので電話相談から始めてみるといいでしょう。

 

休職中の過ごし方~会社や周囲の無理解~

検査、診断の確定や休職のための職場とのやりとり、各種相談窓口での相談が落ち着いて、仕事のことを考えずに休めるようになったのは仕事を休むようになって4か月もたった頃です。

体力が低下していたこともありますが、休んでいても「早く戻るために、あれもしないと、これもしないと」と悩んだり検査検査の毎日で、とても落ち着いて休むことは出来ませんでした。また、外出の際に職場の人に会ったらどう思われるかということを考えてしまい、たまの外出の際もマスクで顔を隠したり、サングラスや帽子をかぶったりとコソコソと行動していました。しかし、4か月たった今はあまりそういうことが気にならなくなっていました。

 

休職中の過ごし方についてはさまざまな意見があります。そして「会社を休んで迷惑をかけている分際で楽しむことをするなんて言語道断」と思う人も居るのは確かです。

慢性疲労症候群は、医学的にもパーキンソン病などと同じ「神経疾患」に位置付けられているにもかかわらずその名称のために、‘’精神的な病気‘’だとか‘’疲労ならわたしだってたまってるのに‘’と思われやすく誤解の多い病気です。また、エネルギー産出に問題があり、活動できる時間は非常に短いのですが、その時の姿だけを見たら元気なように見える場合があります。

私自身も、病院の帰りや調子のいい日は外食に出たりするのですが、その時会社の人にばったり出くわしてしまい「会社を休んでるんだから治療に専念するために家にこもりっきりでいろ。ほんとは病気なんて嘘じゃないのか。」というようなことを言われたことがあります。

休職中はあせらずゆっくり。好きなことをして過ごそう。

病気になった人にはその人にしかわからない痛みや苦しみがあります。見た目にはわかりにくい病気については、特にそうです。元気になるために休んでいるのに、まるで謹慎処分を受けているかのような自粛生活を求めるのはいかがなものでしょうか。

休職中は、外との繋がりが希薄になったり意欲がなくなりがちです。だからこそ、美味しいものを食べたり、楽しいものを見たり、調子のいい日はでかけたりして好きなことをした方が、細胞も活性化して免疫も上がり、回復につながるのではないかと私は思います。

 

そうは言っても、なかなか体が思うように動けないため、ほとんど自宅で横になっているのが現状です。その中でのたまの外出に、上記のような言葉を突き付けられると、なかなかつらいものがあります。

 

ただ、忘れてはいけないのが、会社のために生きるのではなく「自分のために生きる」のが大事ということ。仕事を休むことになったこの時間を、きちんと自分のために使いましょう。慢性疲労症候群になる人は、一人で何かを抱えすぎてしまう人が多いような気がします。病気によって、これまでの生き方を見直す時間も出てくるのではないでしょうか。

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