「ふつう」の食事の量ってどれくらい食べればいいのかわからないと悩んでいるひとへ【摂食障害】

     ドリアランチ


摂食障害になると「ふつう」の食事の量ってどれくらい食べればいいのか、わからなくなります。

 
痩せて見えるあの人やこの人は、ふつうどれくらいの量を食べてるんだろう。
「適量」がわからない・・・結局満足できず食べすぎたりリセットしたりしてしまう。以前は、これを毎日のように繰り返していました。
 

摂食障害のわたしの現在 

現在は、ふつうに食べられる日が多いです。摂食障害は、病気を患った年数だけ治るには期間がかかる」と病気のことを書いた本には書かれていたし、そんなこといったら20数年この病気の自分は絶望的じゃないか、と思っていました。
もう、ずっと治らないと思っていたのですが・・・
 
1年半前のある日、突然ふつうに食べられるようになりました。もちろん、満腹に対しての不快感が拭えずに、しばらく葛藤はありましたが。
 
ちなみに、↓ はある日のわたしの食事です。
 
:5枚切りパン1枚(2枚食べるときもあります)
  スクランブルエッグ(卵1個)、ベーコン、たっぷりサラダ。甘いカフェオレ、パンにははちみつ
 
:カフェでランチ
  シーフードドリアセット、サラダ、パン、プリンのデザート、コーヒーにシロップとミルク
 
:ごはん(180グラムくらい)、お味噌汁、ポテトサラダ、からあげ大きめ4個、キュウリとおくらのお漬物

これ以外に、夜中におなかが空いたらカップラーメンやお菓子も食べます。
 
摂食障害の回復途中では、食べたい分だけ食べていい。体に栄養が足りていない分を欲しているから、そのうち満足するようになる。食べてもしばらくしたら体重の増加は止まるってよく言われますが、実際に体重が増えたときは不安でした。
1日しかたってないのに、2キロも増えてるとか朝に絶望的な気分になってしまいました。
ただ、1週間くらいするうちに、あまり食べない日も出てきたりして(前の日に食べすぎて朝が食べられないとか)体重は1キロから3キロの増減を繰り返すようになりました。
 
そもそも、痩せて見える人のウエストも66とか70くらいのこともあるのに、雑誌に紹介されるような女の人のウエストは50センチ台が多いのはちょっと不思議です。
ここ、ちゃんと伝えておきたいんですが、66とかのウエストでも太ってないですよ。身長があれば70でも普通です。昔はウエストを自分の手のひらで輪っかつくって両手と半分とかしてましたが、あの時のわたしはひょろひょろでした。166センチ、43キロとかです。でも、自分にはまだ太って見えてました。おなかの肉つかめるし、って思ってました。(実際はつかんでたのは肉じゃなくて皮だったんですが、肉に思えてたんですよね)
 
わたしの今の身長は166センチで体重が53キロです。
自分では痩せているとは思いませんが、周りからは、まだ細いと言われます。でも、自分のおなかつかんだらジャ〇プ1冊と半分くらいは余裕でつかめます。
ジャ〇プ1.5冊分お肉があっても見た目は痩せてるうちに入ります。むしろお肉がないほうがまずいです。
 
これは、自動車事故で内臓を損傷したときの経験からも言えます。
身体に脂肪がなさすぎて、さほどのスピードも出ておらず外傷がないにも関わらず衝突の衝撃から内臓を守れませんでした。結果、胃、腸、脾臓を損傷して3か月入院することになったのです。
もちろん、無理に太る必要はないと思いますが、何かあったときに自分の体を守れるくらいは身につけていた方がいいです。
 
わたしは、20代の頃は特に「太る」=「治った」と思われることが嫌で、体重の増加にすごく敏感でした。
 
摂食障害というのは、見た目云々というよりも(もちろん見た目へのこだわりによって食べなかったり吐いたりというのもあったりしますが)むしろ見えない心の傷を具象化したのが「拒食」であったり「過食嘔吐」だと思っています。これは摂食障害に限らず、アディクション嗜癖)障害全般に言える事なのかもしれません。
なので、治ってない(見えない傷が治ってない)のに治ったと言われることに無性に怒りを覚えて過食が悪化した時期もありました。
 
なぜ現在食べられるようになったかと言えば、自分でもよくわからないのですが、ひとつは食事を自分のために作ってくれて一緒に食べる人ができたことです。それから、自分の体の変化と自分への評価がイコールにならなくなったということ。あと、これは年齢と現在の病気(慢性疲労症候群)もあるのかもしれませんが、過食嘔吐の体力がなくなったことです。
 

ふつうに食べられないと悩んでいるひとへ

いきなり3食は無理なので、1日1食だけでも普通に食べられるようになるところから徐々に体を慣らしていきましょう。1食は好きなものを1人前の半分だけ食べる、とか。なぜ半分かと言えば、長く過食嘔吐をしていると、胃袋が消化吸収する食べ物を体に受け入れるのに慣れていないからです。もし半分食べてもお腹が不快にならなかったら、残りも食べてしまいましょう。ちなみに私は、以前は自宅で作るものはカロリーがわからないのであまり受け入れられませんでした。外食はカロリーがはっきりわかるし一人前が明確なので「普通の1食はここまで」という区切りをつけやすいです。

食べる時は、1番食べたいものを食べる。これがいいです。

あと、映画館で映画を見る前やイベントに行く前に外食すると、見ている間に消化してしまうので「リセットしたい」衝動を少し抑えられます。

 

病気になってから「このままだとトイレにお金を流すような生活が続いていく」と思って、遠くまでかけて専門医のいる病院に行ってみたり、薬もたくさん飲んで、病気のことが書かれた本もたくさん読んだけれどずっと治りませんでした。

いまも、危ういことには変わりないのですが、ここしばらくはわりと穏やかな食生活をしています。

 

わたしも含め、この病気のひとは「あまり自分を自分で認められないひと」が多いのではと感じています。自分の行為を許せず、自分を責めがちなこの病気ですが、摂食障害を「自分がいま生きるために必要としている行為」と考えると、少し違う気持ちになれるかもしれません。

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