オトナの土ドラ「悪魔の弁護人」第7話が放送されました。
前回までのあらすじ・ネタバレはこちら。
悪魔の弁護人第7話
中山七里の御子柴弁護士シリーズ第4作「悪徳の輪舞曲(ロンド)」が原作となる、ドラマ第7話。
「悪魔の弁護人」第1話と比べて、物語が進むにつれ、御子柴の表情はどんどん変化しています。
今回の第7話は、人間らしい感情を持ち、悩み・苦しんでいる御子柴が描かれています。
ドラマ「悪魔の弁護人」第7話のあらすじや原作ネタバレも含めて紹介していきたいと思います。
「悪魔の弁護人」御子柴礼司~贖罪の鎮魂曲 第7話
どんなに不利な裁判でも、お金さえ積めば必ず勝訴する。
「悪魔の弁護人」と呼ばれる御子柴礼司は、かつて少年犯罪を犯し「死体配達人」と呼ばれた少年Aだった。
いよいよ始まった“大田区資産家夫殺し事件”の初公判。御子柴(要潤)が母・郁美(浅野温子)の無実を主張。しかし、そんな御子柴をあざ笑うように、検事の岬(津田寛治)は新たな証拠を提示する。それは明らかに被害者・成沢拓馬(市山貴章)の自殺を偽装した痕跡だった。さらに岬は郁美と御子柴が親子であることも暴露。騒然とする法廷。流れは大きく検察有利に傾く。
「死体配達人」親子による裁判は世間の注目の的となり、事務所にも再び誹謗中傷の嵐が。洋子(ベッキー)は対応に追われ、御子柴の妹の梓(森脇英理子)もまたマスコミの標的となってしまう。御子柴は郁美に改めて事件のことを問いただすが、郁美は「私はやっていない。信じて」と繰り返す。
どう弁護すれば勝てるのか、郁美を信じてよいのか……懊悩する御子柴の前に新聞記者のあすみ(玄理)が現れる。
「お話を聞かせてください」
同じ頃、岬は弟の啓二(岡部たかし)のはからいで息子の洋介(吉村卓也)と会っていた。法律家ではなくピアニストという道を歩む洋介と岬の間には、深い溝があった。そんな岬に洋介は「そろそろおじいちゃんの事、許してあげたら?」と問いかける。弁護士でありながら詐欺行為に手を染めた過去がある父親のことを岬はずっと許せずにいたのだ。静止を聞かず席を立つ岬に、洋介の言葉が突き刺さる。
「父さんが守りたいものって、人なの?法律なの?」
そんな中、郁美にとってさらなる不利な証拠が。30年前の御子柴の父・園部謙造の自殺にも不審な点がある!? さらに洋子にも不穏な影が迫り――!
クライマックス直前! 絶体絶命の窮地に追い込まれる御子柴が下す決断とは!?
引用:東海テレビ公式HP「悪魔の弁護人」より
御子柴の父の死に疑惑が・・・
御子柴(要潤)が園部信一郎だった頃におこした「死体配達人事件」。
御子柴が医療少年院に入って1年後、御子柴の父は自殺した。だが、その自殺に疑惑を持ったものがいた。
岬検事をたずねて福岡県警の刑事を名乗る男がやってきた。
友原というその刑事は、御子柴の父が自殺をした際の担当刑事だった。友原は、御子柴の父の死に疑惑を持っていたが、当時はそれを立証する証拠がなかった。しかし、御子柴の母・郁美(浅野温子)の「夫殺し裁判」の記事を読んで、当時と状況が全く同じことに気づき、岬検事に情報提供をしてきたのだ。
第2回裁判
友原刑事から入手した情報で、郁美を追い詰める岬検事。
30年前の御子柴の父の自殺と、今回の夫殺しとの類似点を次々に指摘するが、郁美は何も反論することができない。前回も、3000万円の夫の死亡保険金があったことを聞き出し、さらに追及する岬検事。
御子柴は、「父の死によって、郁美が、息子の事件による世間の非難を一身に背負うことになった」と父の自殺を卑怯な行為だと非難する。
しかし、それを聞いた瞬間、郁美の顔色が変わった。
「取り消しなさいよ!」
「取り消しなさい!信一郎!」
ふりかざした正義
あすみの書いた記事によって、「(御子柴は)悪いことをしたやつだから何をやったっていい」と思い込んだ若者によって、洋子(ベッキー)が階段から突き落とされ、ケガを負った。
自分の書いた記事が若者を扇動し、事件を起こしてしまったことにショックを受けるあすみ。
30年前の風景
30年前の事件情報を岬検事に提供した刑事に会うために、自分の生まれ育った福岡にやってきた御子柴。
自分が住んでいた福岡の町を訪れた御子柴は、いまは空き地となっている生家跡で、家族といた風景を思い出していた。あの頃は、自分とは違う生き物だと思っていた家族の表情や笑い声が、なぜか鮮明に御子柴の脳裏によぎる。
生まれてこなければよかった
「わたしはいろんな人間を死に追いやり、その家族を不幸にした」
病院のベッドで治療を受けているベッキーの傍らで、ぽつりぽつりと語りだす御子柴。
「わたしは、生まれてこなければよかったのかもしれない」
その言葉を聞いて、洋子は思わず涙を流す。
なぜ君が泣くんだ、とたずねる御子柴。
「ずっとそうやって生きてきたんですね」
「先生が取り返しのつかない罪を犯したのは事実です。でも、”本当の償い”ってなんですか?」
そうやって全部ひとりで抱えていたら、先生がいつか壊れてしまう、と泣く洋子を、御子柴は言葉をなくし、ただ見つめている。
ごめんなさい。わたしが泣いても意味ないですよね、と自嘲気味に言う葉子に、「いや」と、答える御子柴。その返事に驚いて、洋子が御子柴の方に視線を向ける。
自分の言葉に戸惑ったような表情を浮かべる御子柴。
悪魔の弁護人の真実
裁判所で顔を合わせた御子柴に、岬検事が辛辣な批判を浴びせてきた。
岬検事が御子柴を追い詰めるのは「何もつぐなってないから」だという。
そればかりか、法を逆手に取り、法外な値段で悪党を救っていることが許せないと、御子柴の背中に向かって吠え、敵意をむき出しにする岬検事。
御子柴は岬検事に向き直り、こう言った。
「法は俺を裁かなかった。どうすれば償える、どうすれば罰を受けられる!」
何も言い返せない岬検事を後にして、ひとり歩き出す御子柴。
==============================================
岬検事に、女性事務員が独自に調べた「ある資料」を持ってくる。
御子柴の口座の送金履歴だった。
「差し出がましいようですが、調べてみました」
そう言って彼女が差し出した資料には、ある口座に定期的に高額の送金している履歴があった。
送金先は、「サハラナルミ」
振込人は「ソノベシンイチロウ」
一回の送金額は、「100万円」
「園部信一郎名義で、サハラミドリの母親・ナルミに毎月慰謝料を送っていたのでしょうか」
岬検事に資料を渡した事務員は、ぽつりとそうつぶやく。
顔を上げる岬検事。
「サハラナルミは、現在認知症を患い、その送金を頼りに完全介護の施設に入っているようです」
悪魔の弁護人と呼ばれた御子柴の法外な報酬は、彼なりの贖罪の形だったのか・・・
資料に目を戻し、複雑な表情を浮かべる岬検事。
原作は、「どんでん返しの帝王」中山七里
原作小説家の中山七里は、第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した作者で、ラストで物語の世界観をひっくり返す、どんでん返しが有名。
「どんでん返しの帝王」とも呼ばれています。
最後の数ページで、「えっ?」と予想をひっくりかえす展開が非常に楽しい。
御子柴弁護士シリーズは、現在4作まで刊行されています。刊行順で
①「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」
③「恩讐の鎮魂曲(レクイエム)」(第3話・4話・5話原作)
④「悪徳の輪舞曲(ロンド)」(第6話・7話・8話原作)
「悪魔の弁護人」第6話~8話のシナリオは、原作小説では4作目となる「悪徳の輪舞曲(ロンド)」にあたります。
各シリーズは、それぞれ独立して読んでも楽しめる作品ですが、出来ればシリーズ1作目から読んだ方が最大限に楽しめますよ。
【東海テレビ公式HP「悪魔の弁護人~御子柴礼司 贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」キャスト&相関図】
フジテレビの公式動画見放題サイト【FODプレミアム(1ヶ月無料)】で過去の放送が見れます。【PR】
【オトナの土ドラ「悪魔の弁護人~御子柴礼司 贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」放送予定】
◆毎週土曜 23:40~
※次回、第7話放送日 1月25日(土)23:40~