「そういえば、うちのじいちゃんて若い頃何してたんだろう」
「うちって家系図とかあるの?」
お盆ですね。台風ですね。
実家に帰るつもりでしたが、天候が悪いと一人で帰れないので断念しました。
ザ・虚弱です。
先日、ふとしたことから先祖の戸籍を取り寄せる機会がありました。
私の曾祖父は、旧南会津郡の郡長※をしていました。元々、千葉県で警察署長をしていた曾祖父は、埼玉、群馬、大分などでも郡長をしていました。
ちなみに、「せごどん」西郷さんで有名な西南戦争で政府軍側として戦って、官吏として出世したようです。西郷さんに親しみを持っている身としては、ちょっと複雑です。
会ったこともないひいじいちゃんのことに俄然興味がわき、今回我が家のルーツをたどることになったのです。
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戸籍を取り寄せるにはどうしたらいいのか
「戸籍には保存期限があるので、昔の戸籍は早く取り寄せていた方がいい」
と知人に言われたのが最近のことです。最近は保存期間が150年となっているようですが、以前はその戸籍に存在する人がいなくなって80年で廃棄となっていたようなので、自治体によっては古いものは処分されている可能性があります。
まず、自分の両親や祖父の本籍地がある市役所に行って手続きをします。
郵送で取り寄せる際にも、市役所で直接請求の手続きをする際も、戸籍の請求書が必要です。自治体ごとに多少様式が異なっていますので、書き方がわからない場合は各自治体の担当課に電話して確認しましょう。意外と丁寧に教えてくれます。
郵送請求の書き方はどうしたらいいの
基本的には、遡りたい戸籍の筆頭者の名前を記載し、自分との繋がりが確認できる資料を添えれば請求できます。
請求書には「必要な謄本の種類や数」という項目があり、何が何通必要か書くようになっていますが、たぶんこれ初めて見たらちんぷんかんぷんだと思います。わからない場合は、必要な書類がそろってから後日、自治体から金額を伝えてもらう方法をとっても大丈夫です。
戸籍には「戸籍謄本」「除籍謄本」があります。「除籍」とは、結婚や死亡、養子縁組や何らかの事情でその戸籍から外れることを言います。除籍で誰もいなくなった戸籍を「除籍謄本」と言います。その他、改製前の古いの謄本で「原戸籍謄本」(はらこせきとうほん)もあります。古いものは除籍謄本になっているので、その場合は1通につき750円がかかります。
郵送で請求する際には「家系図を作るために先祖をなるべく遡りたいです。お送りする小切手の枚数がわからないので、資料がそろってからお電話いただけますか?」と伝えてください。戸籍を請求する際には理由の記載が必要なのですが、「ルーツを知りたい」よりも「家系図を作りたい」というような明確な目的を伝えるのが良いようです。
その方が、自治体の方も「何が必要なのか把握しやすい」と言っていました。
家系図を自分で作る☆作成の手引き さんのページに、参考になる情報がありました。
戸籍謄本、除籍謄本を取り寄せてみた
うちの場合、父方も母方も同じ自治体に本籍があったため、一か所でだいたいの資料を集めることができました。
父方→父方の父、母のそれぞれを遡る(合計15通 38枚)10,450円
母方→母方の直系だけを遡る(合計6通 15枚)約5,000円
ちなみに、今回知人も同時に取り寄せたのですが、大きな自治体では3代より前は請求できないと言われました。資料も存在する可能性が低いそうです。
別の小さな自治体では、5代前まで遡れました。
うちは中規模の自治体だったおかげもあり、弘化元年(175年前)生まれのご先祖さま、さらにそれ以前の先祖の名前までわかりました。おそらく、文政(200年前)生まれの方です。
戸籍を読み解いてみると時代背景も見えてきて面白い
昔の戸籍には武士や農民など身分が記載されていたようですが、現在はその部分が消されています。古い戸籍の文中に不自然な空欄があるのは、その抹消の跡だということでした。
戸籍を読み解いていくと、昔は養子縁組がかなり多かったのが見て取れました。
弟が養子縁組に行った家の筆頭者と姉が結婚して、戸籍上は姉の子供になりました、みたいなのも普通にあります。戦争などの時代背景もあり、跡取りがいなくなる家も多かったんでしょうね。
この人は家督を継いですぐ亡くなったんだな、とか。
我が家のご先祖さまの中には「善袈裟(ぜんけさ?)」というなんだか変わった名前の方も居ました。お坊さんぽい名前ですが、うちはお坊さんはいないはずなんですが・・・
家族に聞いても、誰も知らない人でした。謎です。
今回、父方、母方合わせて21通(53枚)の戸籍の資料が集まったのですが、200年前のご先祖さままで遡れるとは思いませんでした。
南会津に居た曾祖父については、その後あちこちを異動していたようなので、近いうちに各地の自治体に請求してみたいと思います。
両親が元気なうちに家系図を完成させて、「この人は何をしてた人なの?」って聞いて、会ったことのないご先祖さまにも思いを馳せたいですね。