おにぎりは「おやつ」だと思っている。
考えても見て欲しい。こんなサイズでお腹が満ちるわけがない。
飯はどんぶり。おにぎりはおやつ。
「飯はどんぶりで食ってこそ」
そう思っていた。
メインの食事としておにぎりなんて食べても、長時間は持たない。
さらに食欲を促進させるだけで、焼け石に水である。おにぎりは1個食べたらもう1個、もう1個食べたらさらにもう1個食べたくなるもの。あくまで「食間」の食べもの。
1~2時間ごとに選手交代するバトンリレーのような食べものなのだ。
だっておにぎりは「おやつ」なのだから。
いつもポケットにはおにぎり
外出するときの必需品は、「財布」「携帯」「手帳」「おにぎり」だ。
いつなんどき空腹になってもいいように、かばんにはおにぎりを入れておく必要がある。これまで、何度このおにぎりに救われたか知れない。
予定外の残業の時。
すでに閉まっている社員食堂で、空腹をまぎらわすために、自販機のコーンスープやコーヒーを飲んでいる社員を尻目に、パリパリ海苔の音をさせながら悠然とおにぎりを食べる自分。
婚活イベントのスタッフをしている時。
参加者が楽しそうに飲食をしている会場の外で、気づかれないよう素早くおにぎりを食べる自分。おにぎりを2個持っている場合は、空腹に苦しむ相方のスタッフにも「サッ」と分けてあげられる。
急に山に登りたくなった時。
山の上に登って広くて綺麗な空や景色眺めていると、急激におにぎりが食べたくなる。そんな時にバッグから取り出したおにぎりを食べる自分。山の澄んだ空気も相まって、いつもより3倍美味しい。
パンはおにぎりの代わりにはなれない
おにぎりは、メインの食事と食事の間の空腹感をちょうどよくまぎらわせてくれる、ベストな食べ物。1個で、およそ2時間は空腹をしのげる。これがパンだとそうはいかない。ものの1時間弱で、再度空腹感に襲われることになる。パンはおにぎりの代わりにはなれないのだ。1時間と2時間は大きく違う。
例えば、9時始業の会社で、開始1時間で空腹になったとする。
おにぎりなら1個で昼休憩前まで、ギリ持つが、パンは昼休憩のはるか前に空腹になってしまう。1時間以上、飢餓感を抱えたまま仕事に集中などできるわけがない。
頭の中は昼飯のことだらけになり、作業効率も格段に落ちる。
適度なおやつの摂取が、効率的な業務を生むのだ。
おにぎり、イズ ベスト。
おにぎりは食のリハビリにもなる
そんなわたしは現在、効率的な作業にも、残業も、イベントスタッフも、山登りにも縁のない、虚弱生活を送っている。でもおにぎりは欠かせない。
これはわたしの長年の病気とも関わるのだが、なぜかおにぎりは安心できる食べ物なのだ。
おなか空きすぎて爆食いするのを防ぐ意味でも、おにぎり1個を食間に食べるのはおススメ。拒食さんのリハビリにもいいかも。
拒食さんは胃が小さくなってるから「ふつうの量」を一度に食べると、次に空腹になる時間が長くなりすぎて、食べたくても食べられなくなっちゃう。1個ずつって、ちょうどいいと思う。おにぎり1個とお出汁と野菜をお鍋に入れて、簡単雑炊にするのもいい。大根、青野菜、きのことか、卵まで入れるとバランスが良くなる。
もしお腹が空いたら、またもう1個食べればいい。
おにぎり1個なら、ふつうのお茶碗のご飯の半分のカロリーしかないし、この食べ物は安心できる、ってなったら、食べられるものが少しづつ増えていくと思う。
おにぎりはおやつでもあり、食のコントロールに悩んでる人のリハビリにもちょうどいいよ、って話。まあとにかく、おにぎりは美味しくてどこか「母の味」って感じもする。
だから、いいのかも。
日本おにぎり協会なんてのもあるみたい。