摂食障害の人に向いている仕事、向かない仕事

わたしは、摂食障害発達障害のグレーゾーンで、現在は慢性疲労症候群も発症しています。発達障害で生活に大きな支障を感じ始めたのは、ここ数年で職種が変わってからなのですが、それまでは別段大きな支障を感じたことはありませんでした。

いま思えば、、ということは色々あるのですが、摂食障害の状態の方がひどかったため大きな問題とは受け止めていなかった、というのが実際です。

そこで今回は、20代から40代の現在までどのような仕事をしてきたのか、仕事が病気に影響を与える出来事などを書いていきたいと思います。

 

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摂食障害を抱えたままで働くことができるのか

「あなたは病気がこれだけひどい状態にもかかわらず、いくつもの仕事をパワフルにしている、稀な患者だ」と医師に言われたのは20代の時です。当時私は、多大な過食費用をまかなうために、3つの仕事を掛け持ちし、ほぼ休みがゼロの状態で働いていました。そして、当時同棲していた彼のお弁当を毎日作り、家事を行い二人分の生活費も稼ぎ出していたのです。

 

今となって思うのは、過食嘔吐がなければそこまでエネルギッシュに仕事が出来なかったということです。辛いことやきついことや悲しいことはすべて、食べ物を詰め込んで流すことで、自分の中で何とかバランスを保っていました。

摂食障害の患者は、拒食症で極端に体力が落ちている人以外は、割と普通に(または普通以上に)働いているのではないでしょうか。繰り返す食行動の異常や空腹感でランナーズハイのようなになってしまうのか、必要以上に行動的な人も多いようです。

 

私が働いていた職場の同僚にも、明らかに摂食障害の人がいました。経験上、食のコントロールがしにくい場合は、短時間で働けたり勤務の融通が効く仕事の方が良いと思います。どうしても仕事中に食事ができなかったり、過食を我慢できなくなったりするからです。

 

ある程度、食べるコントロールができている人は、人間関係が密でなく勤務時間や仕事内容がコロコロ変化しない仕事が向いています。不規則で変化の多い仕事は、過食や拒食を悪化させる引き金になりかねないためです。

わたしが過去に働いていた業種について

公務員水商売教材会社レストランアパレル化粧品メーカーコンビニ

 

過去に働いたことのある業種です。

自主的に決めたのはコンビニだけで、あとは周りに勧められたりスカウトされたりで、自分で選ぶような業種ではありませんでした。特にレストランなんて食に関わる仕事は一番避けたかったし、水商売に至っては、一滴もお酒が飲めない状態でスカウトされ働くこととなりました。理由は「水商売にいないタイプの清楚なキャラクター」だったからだそうです。今ではその片鱗もありませんが、若くて化粧をあまりしてなくて色が白くて目が大きければ、たいていの若者は清楚風に見えると思います。しかし、それが公務員以外で一番長く続いた仕事になりました。

それぞれの仕事のメリット・デメリット

まず、公務員についてですが、これは一番おすすめしません。今までに働いて後悔しているのは、この仕事だけです。メリットは収入の安定と福利厚生デメリットは、人間関係の煩雑さ飲み会の多さ、旧態依然の縦社会でパワハラモラハラ、仕事の変化が激しいことでのストレスです。

 

次に避けたいのはレストランコンビニメリットは、従業員割引があったり、過食のための食材が手に入りやすいことデメリットは、勤務が不規則で体に影響が大きく、食の誘惑も多いことです。

 

水商売については、この中では一番の高収入になり、労働時間も短いのですが、対お客さまのストレスは半端ないです。お店のグレードにもよりますが、一般的なお店ではお客さまの質もさまざまで、どんなにつらくても笑顔を続けて自分に仮面を被せなければいけません。その結果、その仮面を維持するために過食に拍車がかかります摂食障害の人は決断力が低下してしまうことも多く、よっぽどのことがないと仕事から抜け出せなくなります。また、女の子同士のグループ抗争やいやがらせもなかなかのものです。

 

教材会社アパレル化粧品メーカーについては(これも店舗によりますが)倉庫内の作業や一人で店頭に立つことが多く、売り上げのプレッシャー以外は人間関係でのストレスというのは一番少なかったです。

摂食障害で働けなくなった場合の社会的サポートについて

もしも過労で倒れたり、体重減少やストレスで病気になり仕事ができなくなった場合は迷わず社会的サポートに頼りましょう。わたしも実際自分が倒れるまでは、社会的制度をきちんと知らず、活用したことがありませんでした。ですが、病気で倒れた時に一番不安になるのは収入を絶たれることです。

 

私は障害者手帳を持っているのですが、年金は受給していません。もし障害者手帳の申請を出来る状態であれば、医師に相談して申請の手続きをしましょう。手帳を取得していれば、税の控除や携帯電話の障害者割引制度、自治体によってはタクシーの割引や公共交通機関の無料パスなど優遇措置があります。(JRに関しては、2019年8月現在、精神障害者手帳による割引はありません)

darekanotameya.com

shogaisha-techo.fanweb.jp

交通機関の割引がある自治体にお住いの方は、制度を活用して通院費の負担を少しでも減らしましょう。治療が長期に渡る場合は、障害年金の申請についても視野に入れた方が良いと思います。

 

次に、傷病手当金の制度についてです。私はこれまでに、2度の入院と3回の休職をしているのですが、雇用保険をずっとかけていたにも関わらず傷病手当金の手続きを行ったことがありませんでした3回目の休職で初めて制度を知ったのです。傷病手当金は申請に期限があるので、期限過ぎてしまうとをもらえるはずのお金を受給できなくなってしまいます。


furikake.doda.jp

 

自分が無理せずストレスをためない仕事が一番良い

摂食障害の人に向いている仕事、向かない仕事について書いてきましたが、さまざまな事情で、「この仕事は合わない、辞めたい」と思いつつ働き続ける人も多いでしょう。

実際に働き続けて倒れて長期療養することとなった私から言えることは「もう無理だ!」と思ってしまう前に一度休んでみることをおススメします。休むほど体調は悪くない、私はまだ働ける、と思っているあなた。

 

人間には、生きるために感覚をマヒさせる機能が備わっています。

 

「人間の脳は、その機能の10パーセントしか使用されていない」というのを聞いたことがないでしょうか。それは、脳がリミッターを外して限界まで使用してしまうと体が壊れる可能性があるからです。機械で言えばオーバーロードの状態です。

大丈夫と思っていても、所々にサインは出ていないでしょうか。

眠れなくなったり、食事が極端に減ったり(もしくは増えたり)、以前は楽しめたことを楽しいと思えなくなったり。

 

もしそれに気づいているなら、取り返しがつかないことになる前に休みましょう。誰かに迷惑がかかるとか、居場所がなくなるとかはこの際考えなくて良いです。

仕事を休んで居場所がなくなったり悪口を言われてしまう職場なら、そもそもメンタルが不安定になりがちな摂食障害の人に向いていません。

 

「会社のために自分があるんじゃない、自分のために会社があるんだ」って、‘’わたし定時で帰ります‘’ってドラマの主人公も言ってましたよね。

倒れる前に休んで、じっくり時間をおいて、自分にとって何が一番良いのか考えてみましょう。生きるためだけに働くには、人生は思ったより長いですから。

 

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