おっさんたちの恋愛になぜこんなに心を打たれるのか「劇場版おっさんずラブ~LOVE or DEAD~」を見てきた

 

遅まきながら・・・ついに 見てきました。

「劇場版おっさんずラブ~LOVE or DEAD~」

 

田中圭演じる天空不動産勤務の「はるたん」こと春田創一をめぐる男たちの男たちによる恋愛ドラマ。昨年放送され、当時は視聴率がさほど高くなかったにもかかわらず熱狂的なファンの支持とSNSでの拡散でツイッター世界トレンド1位にもなったドラマ。

 

7話で完結した後も、続編を望む声が強くついにこの夏劇場版が公開され、秋にはドラマの続編も予定されているという人気ぶり。体力がなくなってから長時間の外出があまりできなくなったので、映画も見続ける自信がなかったのですが、ついに先日行ってきました

 

事前にレビューを見ていったのですが、「思ってたのと違う」「見たいのはこれじゃない」というコメントの連続であまりの酷評ぶりに「そんなにひどいのか?」と思ったけれど、百聞は一見にしかず。見に行ってみました。

 

結果は大正解。酷評を書いていた人がどんなものを求めていたのかはわからないですが、すごくリアルに心の機微が描かれていたと思います。最後のエンディングが流れるシーンでもほぼ席を立つ人がいなかった。そしてエンディングが終わったあとのシーン。あのシーンは賛否両論のようですが、わたしはありだと思います。

 

映画公開に合わせてテレビでも特番が組まれており、ドラマを見たことがないリアルおっさん世代に「おっさんずラブ」を見てもらうというのをやっていましたが、なかなかの好評ぶり。映画ならではの派手なアクションシーンもあり、映画を見た男性のコメントで”コメディとしてすごく楽しめた”というのも多かったけれど、その男性視聴者に”これはコメディじゃない!”と言いたくなったくらいに「おっさんずラブ」はすごく純粋な人間ドラマです。

 

チャップリンが「人生はクローズアップで見れば悲劇、ロングショットで見たら喜劇」と言ってますが、おっさんずラブはもちろん笑えるシーンは多いけど、それは決して滑稽で面白おかしい物語やキャラを描いているわけではない。

人の生き方をバカにする人が誰一人出てこない、真剣に誰かを思っているひとばかり出てくるのが、この「おっさんずラブ」という物語の魅力だと思います。

 

一見マイノリティーの恋愛のように見えるけれど、「誰かを愛するときの気持ち」はマイノリティーマジョリティー関係なく共通です。それを感じさせるドラマだったからこそ多くの人の心をとらえたのではないでしょうか。

かくいう私も、ドラマ版第6話で牧君が相手を思ってはるたんと別れようとするときの「春田さんのことなんか好きじゃない」と泣きながら言う姿にいろんなことを思いださせられました。きっとこのドラマは、誰かのそんな記憶を呼び起こすシーンがたくさんあったんだと思います。

 

この秋、またドラマの続編があるようですが今から楽しみです。そして、映画を見る方はエンディングが流れても絶対に席を離れてはいけませんよ。エンディングシーンからの後を見るのと見ないのとでは、映画の満足度が全然変わってきますから。

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